
今年のMLBワールドシリーズは最終第7戦までもつれ込み、ロスアンゼルス ドジャースが劇的な勝利で、ワールドシリーズ連覇を成し遂げました。久々にテレビにかじりついて大興奮の最終戦でした。
そんな、ドジャースは球団として「睡眠」に関して、驚くほどに力を注いでいます。
日刊スポーツによれば、今季から本拠地ドジャースタジアムに仮眠室を設置し、1台2400万円の仮眠用ベッドを導入したとのこと。

https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/2025082000016-spnavi
大谷翔平選手の「睡眠」に対するこだわりはとても有名です。最低でも8時間、通常は10時間、休日は12時間以上眠ることもあるそうで、理由として、MLBでの過密スケジュールや時差・移動の負担を考慮し、身体の回復を最優先にしているとのこと。
また、「いい睡眠は時間の長さだけではない」としながらも、量を確保することでリズムや質の不利を補うという考え方を採用していて、睡眠学会の専門家も「やや寝すぎだが、トップアスリートには理にかなっている」と評価しているそうです。
「睡眠」は、アスリートにとってリカバリー=回復でもっとも優先されるべきものです。それは、様々な研究でも明らかになっており、8時間未満の睡眠は怪我のリスクを約1.7倍高めるという報告や、意識的に10時間睡眠を続けたアスリートの方がパフォーマンスが向上したと報告があります。また、20〜30分程度の昼寝が集中力や反応速度の向上に役立つという報告もあります。

2025年の日本人の平均睡眠時間は、6時間50分。OECD加盟国の平均(約8時間28分)と比べると、約1時間半も短い水準で、世界最低レベルであり、睡眠の質と量の確保が重要な課題となっています。アスリートに限らず、人間にとって睡眠は非常に重要です。
先日、大学生に「毎日どれくらい睡眠時間を確保しているか?」と質問したところ、ほとんどの学生は7時間以下でした・・・。
良い睡眠を確保するためには以下のような対策が考えられます。
・起床時間を一定に保つ:体内時計が整い、深い眠りにつきやすくなります。
・昼間に光を浴びる:メラトニン分泌が調整され、夜の眠気が自然に訪れます。
・日中の適度な運動:特に有酸素運動は深いノンレム睡眠を促進します。
・就寝90分前の入浴:深部体温を一時的に上げてから下げることで、入眠がスムーズになります。
・マグネシウムやトリプトファンを含む食品を摂取するとリラックス効果が期待できます。
昔から「寝る子は育つ」と言いますが、これは単なる迷信ではなく、睡眠中に分泌される「成長ホルモン」が骨や筋肉の成長を促すため、科学的にも正しいと言えると思います。
「睡眠の秋」、これは、日照時間が短くなることでメラトニンの分泌が増え、自然と眠りやすくなるため、質の高い睡眠が取りやすい季節であるという意味です。 秋の夜長、スマートフォンは見ずに、良い睡眠をとりましょう!