朝晩、めっきり冷え込んできました。暦の上でも「立冬」ということで冬がもうすぐそこまでといった感じでしょうか。
先日、とあるワークショップに参加した際に講師の先生が参加者に対してこんな質問を投げかけました。
「皆さんは、足し算と引き算どちらが好きですか?」・・・
私は即答で「足し算」でした、参加者の皆さんも3:1くらいで足し算派でした。
なぜ足し算か? 今あること、モノに上積みしていくから、ポジティブな印象、引いたらなくなっちゃう、足し算=未来 引き算=過去 的な・・・等 理由は様々です。
しかし、講師の先生は「今日のワークショップの内容は引き算です。」とおっしゃられました。
ためになる内容ならば自分にとってプラス、だから「足し算」なのではと思ったのですが、講師の先生曰く「本日の内容を皆さんがマスターすることで、皆さんの日頃の負担が少し軽減すると思います」と。
なるほど!そういう考え方ね!! となりました。
物事の考え方というのは、それぞれの環境や立場で変わってくると思いますが、日本人は通常、「足し算」から小学校で教わりますよね?1+1=2ってやつです。
こういった背景も少なからず考え方に影響しているのではないかと思います。
アスレティックトレーナーの仕事においても、自身の負担を軽減して、より効率的に選手の対応や日頃の業務を行うことは、選手にとってもメリットが大きいと思います。
決して「楽をする、手を抜く」ということではありません。
選手自身ができる有益なコンディショニング方法などはしっかり教え込んで自身でやってもらう、その分、更に質の高いサービスを提供する時間をつくる。
今まで直接やっていた事を選手自身で出来るようにする=「引き算」
より質の高いサービスを提供する=「足し算」
差し引きゼロだけど、こちらの方がみんながハッピーになれる気がします。
アスレティックトレーナーは、引き出しを多く持っていた方が良い(出来ることを多く持ち合わせていた方が良い)と言われたりしますが、その引き出しの多さや引き出しの中身によっては、自分自身が大変になってしまうこともあります。
自身の引き出しを整理整頓、場合によっては断捨離することも必要なのかもしれません。
「足し算」と「引き算」の考え方、最近あった出来事の中で私にとっては、「目から鱗」のお話でした。
皆さんもちょっと自身のエフォートを「引き算」してみてはいかがでしょうか?