
高校野球、夏の甲子園が盛り上がっています。そんな中、岐阜県代表、県立岐阜商業高校の横山温大選手が様々なメディアに取り上げられていました。
横山選手は、先天的に左手に障がいがありながらもレギュラーの座をつかみ、甲子園でも大活躍しています。
彼のように、健常者と共に競技ができる人もいれば、そうではない人達もいます。

障がいのある人が楽しめるように、競技規則や実施方法を工夫したり、用具を開発したりしたスポーツのことをパラスポーツといいます。
日本のパラスポーツ(かつては障がい者スポーツと言われていましたが・・・)の歴史は、1964年の東京パラリンピック(第2回国際ストーク・マンデビル大会)が大きな転機となり、日本で初めて大規模に障がい者スポーツが紹介され、社会の認知が広がりました。
この大会のメダリストを見ると、驚くことに複数競技でメダルを獲得している選手がいました、フェンシングと水泳、アーチェリーとフェンシングなどです。
その後、1990年代に日本選手がパラリンピックでメダルを獲得し始め、国際舞台での活躍が報道でも徐々に増加し、障がい者スポーツが「競技スポーツ」として認知されはじめました。
私は日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの他に、日本パラスポーツ協会公認パラスポーツトレーナーの資格を2023年に取得しました。
日本パラスポーツ協会は、1964年東京パラリンピックを契機に、「障がい者にもスポーツの機会を」という社会的機運の中で1965年に誕生し、同年から「全国身体障がい者スポーツ大会」を毎年開催し、競技の機会を提供しており、これは現在の「全国障がい者スポーツ大会」に継承されています。
同協会は、「パラスポーツを支える」という観点から日本のパラスポーツのスポーツ環境を整備する上で専門的な知識、技術を有する人材の養成を行っています。
公認パラスポーツトレーナーもその資格の一つで、要件を満たすと養成講習会を受講でき、検定試験に合格すると資格を取得できます。
https://www.parasports.or.jp/leader/leader_aim_method.html

私がこの資格を取得したきっかけが、パラスポーツ選手をサポートする機会が増えてきたこと、その上でパラスポーツについてほとんど知識がなかったことが理由です。
特に障がいについての知識、サポートする上で何に注意をしなければいけないのか?等を学ぶ機会がなかったので非常に勉強になりました。
さらに最近では日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの新カリキュラムのテキストにもパラスポーツについての項目が加わりました。
私自身、今後はパラスポーツの活動にも参加する機会を増やして、パラスポーツトレーナーとしても経験も積んでいければと思っています。