
昨年8月にパラスポーツについてこのブログで書いたのですが、
https://dmedical.net/pages/izawa_blog_30
今回はその続編です。
パラリンピックの原点は、第二次世界大戦後のイギリスにあります。
1948年、ロンドン近郊のストーク・マンデビル病院で戦争により脊髄を損傷した元兵士たちのリハビリの一環として、車いすでのアーチェリー大会を開催しました。
これが「ストーク・マンデビル競技大会」と呼ばれ、パラリンピックの第一歩となりました。
その後、1960年に第一回パラリンピックがイタリアのローマで開催され、1988年からはオリンピックと同会場で開催されるようになり現在に至ります。

パラリンピックには、黒い歴史があります。
2000年のシドニー・パラリンピック。知的障がい者バスケットボールの決勝で、スペイン代表がロシアを破り金メダルを獲得しましたが、大会直後、スペインチームの選手の多くが「実は知的障がいを持っていなかった(健常者だった)」ことが内部告発により発覚したのです。
この事件により、「誰が本当に知的障がい者なのかを証明する厳格な基準が作れない限り、公平な競技は不可能」と判断され、2004年アテネ大会、2008年北京大会において、知的障がい者の競技すべてがパラリンピックから除外されました。
パラリンピックに出場できる対象は、国際パラリンピック委員会(IPC)によって定められた10の障がいグループのいずれかに該当する人たちです。
大きく分けると「肢体不自由」「視覚障がい」「知的障がい」の3つのカテゴリーになります。このうち、「知的障がい」は18歳までに生じた知的機能の制限により、競技のルール理解や習得、戦略的な判断に影響がある人たちが該当して、現在は陸上競技、水泳、卓球の3競技がパラリンピックの対象となっています。
知的障がい者が参加するスポーツの大会に、「スペシャルオリンピックス」(以下SO)という大会があります。
SOは、1968年、故ケネディ米大統領の妹ユニス・ケネディ・シュライバーが、当時スポーツを楽しむ機会が少なかった知的障がいのある人たちにスポーツを通じ社会参加を応援する「スペシャルオリンピックス」を設立しました。
SOは、知的障がいのある人たちの成長にスポーツが大きなプラスになり、またスポーツを通じて知的障がいのある人たちと共に活動することは地域社会にとっても大きなプラスになると考えており、性別、年齢、スポーツのレベルを問わず、共に成長し、共に楽しむ、そしてその経験を分かち合うことが重要と考え活動しています。
そのため、パラリンピックのように、競技性の追求し勝敗や記録を重視するわけではなく、社会参加と自己成長。スポーツを通じて健康や自信、社会性を育むことを目的として、それぞれのレベルに合わせて輝ける場が用意されています。
また、SOのもう一つの特徴が、健常者と一緒に競技を行うユニファイドスポーツⓇ(Unified SportsⓇ)というものがあります。ユニファイドスポーツとは、知的障がいのある人(アスリート)と知的障がいのない人(パートナー)で混合チームを作り練習や試合を行い、スポーツを通じてお互いに相手の個性を理解し合い支え合う関係を築いていく取組です。スペシャルオリンピックス国際本部が推進し、世界中で展開されており、世界大会公式種目として実施されています。
今年の6月、東京で4年に1度のナショナルゲーム(全国大会)2026年第9回スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナルゲーム・東京が開催されます。
各会場、各競技、入場無料で観戦できます。ぜひこの機会にSOについて知ってみるのはいかがでしょうか?
https://www.son.or.jp/event/nationalgames/
私も大会のメディカルサポートに行きます。
